2025年8月18日
PC・携帯・タブレット

この記事では、写真データやSNSアカウント、ネット銀行、サブスク契約などの「デジタル遺品」の概要を解説!ほかにも「スマホのパスワードが解除できない」といったトラブル、生前整理の方法、遺族向けのサポートサービス「デジタル遺品整理業者」などデジタル遺品整理を包括的に紹介します。

「デジタル遺品」とは、故人のスマホやパソコン、クラウドサービス、SNS、ネットバンキングなどに残された電子データやアカウント情報のことです。
写真や動画、メール、SNSの投稿履歴といった思い出の記録から、ネット銀行や証券口座、各種サブスクリプションの契約情報まで、故人が残したすべての電子データを指します。
近年では誰もが当たり前にスマホやPCを持つ時代となり、デジタル遺品の整理は避けて通れません。
こうしたデジタル遺品には、残しておくべき大切な思い出や資産もあれば、解約や削除が必要な契約情報も含まれます。
デジタル遺品は、日常的に使っているスマホやパソコンの中だけでなく、インターネット上のサービスにも多く存在します。以下はその主な例です。
スマホ・パソコン内のデータ
写真、動画、連絡先、メール、メモ帳、ダウンロードしたファイルなど。
オンラインストレージやクラウドサービス
Google Drive、iCloud、Dropboxなどに保存された文書や画像、音声データ。
SNSやコミュニケーションツール
X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、LINE、Messengerなどのアカウントややり取りの履歴。
ネット銀行・証券口座
銀行残高や投資資産、暗号資産ウォレットなどの金融情報。
サブスクリプションサービス
音楽配信(Spotify、Apple Music)、動画配信(Netflix、Amazon Prime Video)、オンライン学習サービスなどの契約情報。
ネットショップのアカウント
Amazonや楽天市場、メルカリなどの購入履歴やポイント、出品データ。
これらは、遺族が故人の資産や思い出を引き継ぐために必要な情報であると同時に、放置すると料金が発生し続けたり、不正利用されるリスクもあるため、適切な整理が欠かせません。

デジタル遺品でもっとも多いトラブルが、故人のスマホやタブレットのパスワード解除ができないケースです。
多くの機種では、指紋認証や顔認証、暗証番号(PINコード)など複数のロックが設定されています。これらの情報がわからなければ、中に保存された写真や連絡先、メール、メモなどに一切アクセスできません。
とくにスマホは、近年では銀行や証券口座、各種サブスクサービス、クラウドストレージのアクセス元としても利用されているほか、一定回数以上パスワードを間違えると初期化される機能をもつ機種・設定もあり、安易な解除試行はリスクを伴います。
次に、パスワードが解除できないことに起因するよくあるトラブルを紹介していきます。

ここでは、デジタル遺品に関するよくあるトラブルを8つに紹介します。
いずれも放置すると大切な思い出を失ったり、金銭的な損失につながる可能性があるため、生前整理や亡くなった後の速やかな対応が重要です。
お葬式や法要の準備で必要になる遺影写真ですが、もし故人の数年以内に撮影された写真を家族が持ってない場合、頼る先は本人スマホの中となることも。
本人のスマホの中であれば、友人と過ごした際などに撮った写真が残されている可能性があるためです。
しかし、パスワードが解除できなければ遺影の準備に時間がかかってしまい、葬儀では家族が有している昔の姿の写真を使うしかなくなるでしょう。
スマホの連絡先やSNSのメッセージ履歴に友人の連絡先が残っていても、アクセスできなければ訃報を伝えることができません。結果として、故人の死を長い間知らないままの友人が出てしまうこともあります。
スマホ端末内やクラウドに保存された写真・動画は、IDやパスワードがわからないとダウンロードできません。
一緒に過ごした思い出の写真でも、こまめに共有していなければ、故人しかデータを有してしないこともあるでしょう。家族の大切な思い出を引き継ぐためにも、故人のスマホの写真データを引き継ぐことは大切です。
サブスク(サブスクリプションサービス)は、自動更新で料金が引き落とされ続けます。
【利用が多いサブスクの例】
音楽や動画配信サービスの有料版
オンライン学習サービス
ビジネスメディアの有料購読
電子漫画の月額サービス
家電・服・バッグなどのレンタルサービス
有料アプリ課金(有料の写真加工アプリ、ゲーム) など
故人のデジタル遺品に残されたデータをもとに、利用中のサブスクを調べ・解約しなければ、無駄な出費が続いてしまうことになります。
ネット銀行やネット証券、仮想通貨の取引などオンライン上の金融サービスは、高度なセキュリティ管理が施されています。
そのため相続に必要書類を提出したとしても、口座の凍結解除や資産移転には時間と手間がかかり、以下の重大なリスクを伴うことがあります。
借入残高が残っていた場合、期間が長引くほど支払うべき手数料が増してしまう
FX・株式・仮想通貨の取引が継続中の場合、そのまま放置すれば大きな損失に発展するリスクも
メールやSNS、メッセージアプリに届く重要な連絡(請求書や契約更新の通知など)が確認できず、自動で契約更新になったり、期限切れや契約終了になったりすることがあります。
とくにビジネス関係の連絡は大きな損失を招く場合があります。
X(旧Twitter)やFacebook、InstagramなどのSNSアカウントを放置すると、なりすましや乗っ取りの被害に遭うことも。
故人になりすまして詐欺行為が行われるケースもあり、家族や友人が巻き込まれる恐れがあります。
スマホやパソコンには、一定回数パスワードを間違えるとデータを初期化する設定のある機種があります。
故人がその設定を有効にしていた場合、遺族が解除を試みるうちに誤って初期化が発動し、大切なデータが完全に失われる危険があるため注意が必要です。

デジタル遺品整理業者とは、故人のスマホやパソコン、オンラインサービスに残されたデータや契約情報を、安全かつ適切に整理する専門業者です。
パスワード解除や資産確認など遺族だけでは難しい作業を代行し、残されたデータを遺族に共有したり、依頼に応じてSNSのアカウントを削除したりします。
【デジタル遺品整理行者は以下を解決!】
パスワードを知らず、解除できないトラブル
遺族のデジタルスキル的問題
「デジタル遺品を漏れなく把握できるか」といった網羅性の問題 など
専門業者に依頼することで、安全性と効率性を確保しながらデジタル遺品の整理が可能です!
デジタル遺品整理業者が対応する主なサービス内容は以下の通りです。
ログインパスワードの解除
ネット銀行・証券の登録、株や仮想通貨などオンライン取引の確認
機器内で使用された各種パスワード・IDなどのリスト作成
SNSのアカウント削除
サブスクなど有料サービスのチェック
写真・動画・アドレス帳などのデータ移行
デジタル遺品整理業者が提供するサービスは、まずスマホやパソコンのロック解除から始まります。
端末自体にログインできるようになったら、ネット銀行や証券口座、仮想通貨ウォレットなどの金融関連情報を確認。また、機器内やクラウド上に保存されたパスワードやIDを整理し、必要なものはリスト化して遺族に引き渡します。
さらに必要に応じて、不要になったSNSアカウントの削除やサブスク契約の解約、写真や動画、アドレス帳などの大切なデータを安全に別の端末(USBなど)へ移行する作業も実施。
上記の工程で、資産や思い出を守りつつ、放置による金銭的負担や情報流出のリスクを減らしていきます。
業者やプランによっても、対応サービスは異なります。
デジタル遺品整理業者の料金は、依頼内容やデバイスの種類、ロック解除の難易度によって変動します。一般的な目安は以下の通りです。
スマホやタブレットのロック解除のみ:2〜3万円程度
PCやスマホのデータ復旧・移行:3〜10万円程度
包括的なデジタル遺品整理パック(複数端末・契約情報の確認を含む):5〜20万円程度
特殊な暗号化解除や、複数のオンライン金融サービスの資産調査などを伴う場合は、さらに高額になることがあります。見積もり時には、作業範囲や追加費用の有無を確認することが大切です。
上記金額はあくまで参考です。実際の金額は、業者やプラン、状況に応じた対応の難易度・量により大きく変動します。

デジタル遺品による遺族の混乱を防ぐには、デジタル遺品の生前整理、いわゆる「デジタル終活」がおすすめです!
パスワードやデータ、契約情報などを、遺族が確認できる形で整理しておくことで、アクセス不能による資産確認の遅延や、サブスクの解約漏れ、思い出のデータの消失などを減らせます。
ここからは、デジタル終活の具体的な方法として、以下の4つを解説します。
エンディングノートで遺族に情報共有する
不要・見られたくないデータは削除しておく
パスワード管理ツールを活用するのも一手
デジタル遺品の管理者を決めておく
遺族にスムーズに遺品整理をしてもらえるよう、しっかりとチェックしておきましょう!
エンディングノートとは、自分の死後に必要となる情報や希望を記しておくノートです。紙の形式はもちろん、最近ではデジタル版も普及しています。
デジタル遺品をスムーズに引き継ぐため、以下の情報をエンディングノートに記載しておくのがおすすめです。
スマホやPCの保管場所
主要なID・パスワードの一覧
契約中のサービスや金融口座の情報
とくに見てほしいデータ箇所
連絡して欲しい人、連絡先と手段(LINE、メールなど)
記入後は、エンディングノートの保管場所を信頼できる家族に伝えておきましょう。
亡くなった後に見られたくない写真やメモ、古いメールや不要な書類データは、生前のうちにできるだけ削除しておくのがおすすめです。
また、使用していないSNSアカウントやアプリもあわせて整理しておくと、遺族の遺品整理の負担を大きく減らせます。
複数のパスワードやIDを安全に一元管理できる「パスワード管理ツール(パスワード管理アプリ)」というものがあります。
ツールによっては、事前に設定した信頼できる人物にアクセス権を付与・共有できる機能もあるため、こちらを活用するのもよいでしょう。
遺族の中で、誰がデジタル遺品の整理を担当するのかを明確に決めておくのもおすすめ。
管理者を決めておくことで、家族間の情報の行き違いや不要なアクセスを防げ、円滑に作業を進められるでしょう。

スマホやPC、SNS、ネット銀行、サブスク契約など、デジタル遺品は現代の暮らしと切り離せない存在。これらをスムーズに遺族へ引き継ぐには、デジタル遺品の生前整理を進めましょう。
また、デジタル遺品の整理に困った遺族は「デジタル遺品整理業者」の活用がおすすめです。
安全かつ網羅的にデジタル遺品を整理してもらえるため、自分自身で行うことによる誤ったデータ消失や契約解除漏れなどを防げますよ。

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