骨董品買取2019年2月8日
【骨董品】アンティーク家具である和・時代箪笥(タンス)の種類紹介
自宅に古い箪笥(タンス)は眠っていませんか?
使わない古い箪笥は、場所を取る邪魔な存在。粗大ごみとして捨てることも考えるかもしれませんが、少し待ってください。
もしかしたら、その古い箪笥は高い価値を持っているかもしれません。
ここでは骨董品に分類されるアンティーク家具の和・時代箪笥について詳しく紹介します。
箪笥を買い取ってくれる業者についてもお教えするので、古い箪笥の処分に困っている人は必見です。
1.「時代箪笥(タンス)」ってどんな箪笥?
箪笥は知ってるけれど、「時代箪笥」がなにか知っている人は少ないと思います。
時代箪笥とは、江戸時代後期から明治時代以降に作られた箪笥のこと。100年以上前に作られた箪笥であることから、アンティーク時代箪笥とも呼ばれています。
江戸時代や明治時代に作られた箪笥は、小さいサイズの時代小箪笥や商船に使われていた時代船箪笥、薬屋で使われていた薬箪笥など、その種類はさまざま。
横長の収納があるものもあれば、正方形の小さい収納がたくさんある箪笥もあります。
これらの日本の箪笥を総称して「和箪笥」と呼びます。
2.種類豊富アンティーク家具「和箪笥」の種類を紹介
アンティーク箪笥にはさまざまなデザインがあると紹介しましたが、どんなデザインがあるのでしょうか?
ここではアンティーク和箪笥の種類について解説していきます。
2-1.水屋箪笥
水屋箪笥の水屋とは、茶道具の準備や片づけを行う場所のことを指します。茶室に付属する部屋に置かれる箪笥でしたが、いつしか台所にも使われるようになったのです。水屋箪笥はお皿や箸などを収納でき、機能性が高い特徴があります。
台所の大きさや家族人数によって箪笥の大きさを選ぶことができ、サイズはさまざまです。
前面ケヤキ材など木目を活かした作りのものも多く、上質で存在感のある箪笥が多くあります。
2-2.船箪笥
船箪笥は江戸から明治時代にかけて、船乗りが使っていた箪笥のことです。
船箪笥には3種類ありますが、いずれもお金や帳簿などを収納できる小さめのサイズとなっています。
船乗りや商人たちが船に乗って商いをする際に使われていたものなので、盗難を防止するために強固な作りが特徴です。また箪笥の中に入れたお金が傷まないよう、水に強い素材が使われています。
2-3.衣装箪笥
衣装箪笥は和箪笥の中で最も早く民衆に普及した箪笥です。
箪笥が作られる土地の風習や生活習慣、採取できる木材によってどんな箪笥が出来上がるか変わるため、地方によって衣装箪笥は形や装飾などが異なります。
欅材や杉材を素材で使っている箪笥の他、桐が使われている桐箪笥が有名な庄内箪笥、威圧感のある男らしい箪笥が多いことで有名な仙台箪笥、華やかな装飾が施されている米沢箪笥、煌びやかな装飾があり嫁入り道具としても使われていた二本松箪笥などが衣装箪笥の名産地です。二本松箪笥は、上下2つに分かれる重ね箪笥が有名。
仙台箪笥には刀を納めるための箪笥もあり、野郎型・野郎箪笥とも呼ばれています。
2-4.帳場箪笥
帳場箪笥は帳場、代金の精算や帳簿を付ける場所に置かれていた箪笥です。
帳場箪笥は誕生から早い段階で煌びやかで派手な装飾が施されていったといいます。これは人目に付く場所に置くことが多く、また箪笥の「装飾こそが成功の証」だとされていたからです。
お金を保管する役割もあるため、収納に関する機能性も高くなっています。
2-5.車箪笥
車箪笥とは、箪笥の下部に車輪が付いている箪笥のことです。
車輪が付いているため自由に動かせ、外に持ち出すこともできます。
サイズは小さいものもあれば大きいものもあり、いずれも車輪付きなので家具の配置換えがしやすいのがメリットです。
車箪笥は財力があることの象徴だったため、素晴らしい作りとなっています。金具などの装飾は控えめですが、使用する木材にこだわっているので、控えめながらも木材の良さを存分に発揮しているのが特徴です。
2-6.階段箪笥
階段箪笥とは、2階へ上がるための階段に収納を付けたのがはじまりです。階段箪笥が作られた当時は幅が狭く奥行きのある家が多く、家に箪笥を置くスペースを確保できないところがほとんどでした。階段に収納スペースを設けることで、有効的にものを片付けることができるようになったのです。
現在は、段差に置物などを飾る、素敵なインテリアとして人気があります。他の箪笥とは一味違いますし、和・洋室どちらにもおすすめです。
2-7.観音箪笥
観音箪笥は大きめの金具が取り付けられたどっしりとした印象の箪笥です。
箪笥自体が大きいので収納力も抜群ですし、男性の方に人気のあるデザインとなっています。整理箪笥として使うことがおすすめです。
観音箪笥は機能性やデザインよりも、箪笥に使われている素材にこだわりがあります。使われている素材は湿気に強く燃えにくい木材。日本は暑い時期になると湿度がとても高くなります。湿気によって収納している衣類などが傷まないように、湿気に強い素材が使われているのです。
また、江戸の町は火事が多く、燃えにくい木材を使用することで箪笥の中の貴重品を守ることもできたのです。
2-8.茶箪笥
茶箪笥とは茶の間に置かれる小さ目の箪笥のことです。
茶の間に置くものなのでお茶道具を収納できたり、普段よく使う筆記用具などを収納できるスペースも確保されています。
茶箪笥は、華奢でレトロな雰囲気の小さめのものが多く、和室にピッタリの箪笥です。
3.骨董品で人気のある和箪笥とは?
和箪笥は江戸時代後期ごろから作られ、明治時代まで人気を博していました。
しかし、明治大正期に西洋文化が入ってくると和箪笥よりも西洋風のチェストなどが人気となり、和箪笥は急速に衰え生産率も減少しまったのです。
西洋文化が入ってくる前までの短い期間に作られた箪笥は、希少価値があり、骨董品として高い価値を持ちます。
茶箪笥や衣装箪笥が大半ですが、車箪笥はさらに珍しく、より高い値が期待できるでしょう。
和箪笥は、いずれも現在の暮らしの中でも充分に使っていけるものです。特に衣装箪笥や茶箪笥などは機能性も十分。
江戸~明治時代の間に作られた和箪笥はいずれも人気があり、高値が期待できるので、使わないのであれば鑑定士に査定してもらうことがおすすめです。
現在も会津松本箪笥など、民芸家具や和家具を作り続けているところはあります。こういった和風家具は税込価格で100万円以上の値が付いているのです。お値段が非常に高くてもすでに売却済となっている箪笥も多いため、今でも和箪笥は愛される家具だといえます。
現代に作られたものでも高額なので、明治期に作られた和製アンティークとなればさらに高い値が付くかもしれません。
4.買取方法をご紹介!
では、箪笥の処分・買取を依頼するばら、どこがいいのでしょうか?
ここでは箪笥の処分・買取方法を3つ紹介していきます。
4-1.不用品回収業者
不要品を回収くれる業者に連絡をし、家にまで取りに来てもらうという方法があります。
連絡をしたら査定日を決め、家に来て査定をしてもらってそのまま不要品を持って帰ってもらうことが可能です。
しかし、最近は違法な不用品回収業者もいるので注意しましょう。
無料ならまだしも、逆に高額な料金を取られたという被害も発生しています。
「古いからどうせお金にならないし、簡単に処分してくれるなら…」と思って連絡をすると痛い目に合うかもしれません。
まずは買取査定をしてもらい、その価値を見極めてもらった方がいいでしょう。
4-2.オークション
ヤフオクなどのインターネットオークションに出品するという方法もあります。
とても簡単なのですが、ものの状態を詳しく記載することが肝心です。また、値を高くしておくと誰も買わない可能性があります。価値あるものだとしても安く売るしかなく、結果的に損してしまう事もあるので、あまりおすすめしません。
そして、送料も問題です。オークションの場合、自分自身で買い取った人に郵送もしなければなりません。箪笥を郵送するとなると送料も高くなり、売れたとしても利益がマイナスになってしまうかもしれないので注意が必要です。
4-3.買取専門業者に依頼
骨董品の買取専門業者に依頼するのが、おすすめです。
古い箪笥は大きな価値を持っている可能性がありますが、その価値は骨董品に関する知識を持つ人でないと見抜くことはできません。
査定に来るスタッフは確かな知識を持った専門家です。その骨董品の価値に見合った査定額を出してくれるため、古いものは買取専門業者に依頼することがおすすめです。
もし鍵付時代箪笥を持っているのであれば、一緒にある鍵も必ず査定してもらってください。さらに値が上がるかもしれませんよ。
和箪笥は人気のアンティーク家具
和箪笥は昔のデザインではあるものの、機能性も収納力もあるので現代でも問題なく使えるものが少なくありません。また昭和レトロな雰囲気もあるので、和・洋室どちらに置いてもオシャレな空間を作り出すことができるでしょう。
和箪笥は希少価値の高いものです。収納として、インテリアとして、高さが低い和箪笥ならテレビ台などに活用してもいいでしょう。
いらない箪笥をお持ちの方は、確かな目を持つプロに査定をしてもらうのが肝心です。人気で希少価値のある箪笥なら、思わぬ金額になるかもしれませんよ。
まとめ
・古い箪笥は非常に高い価値があることも
・江戸~明治時代に作られた箪笥を和箪笥・アンティーク時代箪笥と呼ぶ
・和箪笥にはいくつもの種類がある
・和箪笥の買取方法にはいくつかあるが、買取専門業者への依頼が特におすすめ